タロット12

   吊るされた男  - 忍耐と試練 -


   両手を縛られて足を木に括られ逆さ吊りされた男が静かにじっと目を閉じています。
   これは自己犠牲の象徴といわれています。人生には吊るされた男のように、自分の力では
   どうする事もできない状況に陥ってしまうことが、幾度となくやってくる事を示しています。
   次のステップを前進できる時がやってくる事を、ただひたすら星に願い、祈るばかりなのです。
   その忍耐と苦しみ、祈りの中から、人は新しく生まれ変わる事ができ、新たなる安らぎを
   発見して行くものなのです。

   占いをしていると、物事をロングタームで見るようになります。目先の幸せ、不幸に一喜一憂
   することなく、それらの流れを遠くから眺めるようになるのです。
   運は星の動きと同じです。星はずっと回り続けます。運命の輪でもコメントしていますが
   不運も幸運も永遠に続くものではありません。忍耐や試練の果てには必ず安らぎが待って
   います。人は辛い時、苦しい時は、挫折や絶望に襲われ、これが永遠に続くもののように
   錯覚してしまいがちです。不幸な時ほどせっかちになり、焦ってしまうからです。
   辛い時は深く深呼吸して、自分の辛さをじっくり遠くから眺めてみましょう。できれば遠い過去の
   出来事から映画を見るようにゆっくりと。そうすると、貴方の今の辛さが長い長い人生という物語の中の
   ほんのごく一部であることに気付きます。 どうする事も出来ない状況に追い込まれてしまったら、
   吊るされた男のように、焦らず騒がず今の試練を素直に受け入れ、静かにじっと目を閉じて、
   現状維持に努めましょう。忍耐と試練は永遠に続きません。そのうち必ず明るい兆しが見えてきます。

   大丈夫。貴方の人生、必ず上手く行く時が来ます。



   

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