悪魔 - 誘惑と欲望、不倫 -
悪魔は人間の心の中に潜む邪悪な欲望をエネルギーにして、人間を自由に操ります。
悪魔はもともと天使でした。誰しも生まれたときは無垢で汚れがない存在だったのです。
欲望や本能に任せて生きれば、そんな楽しいことはありません。しかし、気付かぬうちに
悪魔に魂を売って、結局は堕落と破滅の人生をたどる事になるのです。人間の欲望は
何時までも限りがなく、もっともっと欲しくなるという魔力を持っています。悪魔の誘惑に打ち勝ち、
欲望を強い意思と向上心へと変えるには、大いなる理性の力が必要なのです。
「不倫」という言葉を耳にしただけで、拒絶反応を起したり、眉をひそめたりする方が多い中、
結ばれぬ恋をしている人がどれだけいることでしょう。物事を白黒二極でしか計れない方は、
きっとこの刹那的な恋について理解に苦しむと思いますが、たとえ刹那的でも、ある種の愛の
神髄を見出す事ができたなら、恋をした意味は充分にあると私は思います。
・・・不倫の恋において、二人が絶対守らなければならない秘密は、「恋をしている」という事実。
これは一番の鉄則。これができない人は、不倫をする資格はないと思います。 まして、相手に
何かを求めてしまうなんて図々しいことは絶対に美しくありません。 何も求めずただひたすら相手を
愛する・・・そんな風にストイックになれるからこそこの恋は素敵なのだと思います。
不倫の世界にはたった二人しか存在しない・・・誰一人として他者は存在しないのです。
泥仕合のような修羅場を決して迎えることなく、二人以外の誰も傷つけないというルールのもと、
何の保証もなく、次の瞬間、もう二度と会えないかもしれないという不安や恐怖と背中合わせを
覚悟する、そんな凝縮された恋が、不倫の恋なのだと思います。
「でもやっぱ、不倫って女の方が損だよね」
という声も多いかとは思いますが、そんなリスクを、自分を磨く研磨剤にできた時、その恋も生きる
のではないでしょうか。 ・・・大いなる理性のもとで、誰も傷つけることなく、誰にも知られることなく、
ひっそりと愛を育む関係のなか、研磨されていくような愛であれば、それはもしかしたら、「純愛」に
近いものかもしれないとさえ思います。 ・・・結婚という現実的な結末を期待することなく、ただ
ひたすら愛する事に集中する・・・そういった意味で、愛に纏わる様々な気持ちが見えてくるでしょうし、
心は鍛えられるのだと思います・・・
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